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村上春樹の哲学書『走ることについて語るときに僕の語ること』

村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』を読みました。
走ることについて書きながら、村上春樹の生き方の哲学をみせられたような気がします。

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走ることについて語りながら、自分の生き方について言及している本

村上春樹が走ることについて語りながら、自分の生き方についても言及している本だと感じた。

この本では“フィジカル”という言葉がたくさんでてくる。
それが印象的だった。

肉体的、身体的、物理的。

小説家は感覚を言葉にして、要するに言語化して人を楽しませるのだと思うが、それには“フィジカル”が必須らしい。

自分の肉体の状況を確認するためのひとつとして走っているのではないかと思う。

走ることは脳にとって良い行為だ。
走ることで脳の血流が良くなり、血液量も増加する。
結果として細胞が増加し、細胞間の交信も密になる。

僕も走ろうかな。

小説についての言葉

小説に触れている文章からいくつか抜粋

『ただ黙々と時間をかけて距離を走る。速く走りたいと感じればそれなりにスピードも出すが、たとえペースを上げてもその時間を短くし、身体が今感じている気持ちの良さをそのまま明日に持ち越すように心がける。長編小説を書いているときと同じ要領だ。もっと書き続けられそうなところで、思い切って筆を置く。そうすれば翌日の作業のとりかかりが楽になる。アーネスト・ヘミングウェイもたしか似たようなことを書いていた。』

『ひとつの風景の中に他人と違った様相を見てとり、他人と違うことを感じ、他人と違う言葉を選ぶことができるからこそ、固有の物語を書き続けることができるわけだ。』

『黙って吞み込めるものは、そっくりそのまま自分の中に吞み込み、それを(できるだけ姿かたちを大きく変えて)小説という容物の中に、物語の一部として放出するようにつとめてきた。』



生きる上での考え方、名言

生きる上での考え方や名言を抜粋。

『昨日の自分をわずかにでも乗り越えていくこと、それがより重要なのだ。長距離走において勝つべき相手がいるとすれば、それは過去の自分自身なのだから。』

『僕が僕であって、誰か別の人間でないことは、僕にとってのひとつの重要な資産なのだ。心の受ける生傷は、そのような人間の自立性が世界に向かって支払わなくてはならない当然の代価である。』

『腹が立ったらそのぶん自分にあたればいい。悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい。』

『ただ僕は思うのだが、本当に若い時期を別にすれば、人生にはどうしても優先順位というものが必要になってくる。時間とエネルギーをどのように振り分けていくかという順番作りだ。ある年齢までに、そのようなシステムを自分の中にきっちりこしらえておかないと、人生は焦点を欠いた、めりはりのないものになってしまう。』

『だって「ランナーになってくれませんか」と誰かに頼まれて、道路を走り始めたわけではないのだ。誰かに「小説家になってください」と頼まれて、小説を書き始めたわけではないのと同じように。ある日突然、僕は好きで小説を書き始めた。そしてある日突然、好きで道路を走り始めた。何によらずただ好きなことを、自分のやりたいようにやって生きてきた。たとえ人に止められても、悪し様に非難されても、自分のやり方を変更することはなかった。そんな人間が、いったい誰に向かって何を要求することができるだろう?』

『僕は空を見上げる。そこには親切心の片鱗のようなものが見えるだろうか? いや、見えない。太平洋の上にぽっかりと浮かんだ、無頓着な夏雲が見えるだけだ。それは僕に何も告げてはくれない。雲はいつも無口だ。僕は空を見上げたりするべきではないのだろう。視線を向けなくてはならないのは、おそらく自らの内側なのだ。僕は自分の内側に目を向けてみる。深い井戸の底をのぞきこむみたいに。そこには親切心が見えるだろうか? いや、見えない。そこに見えるのは、いつもながらの僕の性格でしかない。』

自分を受容し、生きること

村上春樹は16歳の頃、裸で鏡の前に立ち、自分の身体の嫌いなところをリストアップしていったそうです。
そのリストが27個になったところで数えるのをやめてしまったとのこと。

この本の中でよく出てくる言葉が”フィジカル”
肉体的、身体的、物理的。

僕たちは自分が持っている身体や能力で人生を生きていくしかない。
嫌な部分もたくさんあるかもしれないけれど、好きなところだってあるはず。
自分を受容し、いまある材料を工夫して、自分を表現していく。
そうやって生きていくのが人生なのかなと思いました。

『走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。』

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