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経済学入門書『池上彰のやさしい経済学』

「経済学」と聞くと敬遠する方も多いのではないでしょうか。
ニュースやネットの記事を見ても専門用語が多くてわからない…。
そんなときは全体像を理解することが大切です。
わかりやすい本を見つけましたのでご紹介します!

<ブログ管理人>
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経済学とはどんな学問?

そもそも経済学って何を学ぶのでしょうか?
その答えは本の冒頭にあります。

経済学とは「限られている資源をどのように活用すれば私達の暮らしが良くなるか」を考えること。

資源には限りがあります。
その資源をどのように運用すれば全体的に暮らしの向上が見込めるのか、それを考えるのが経済学です。

モノの値段はどうやって決まる?

私たちは生活する中で商品やサービスにお金を払っています。
その値段はどのようにして決まっているのでしょうか?

答えは需要と供給です。

需要はその商品を欲しい人がどれぐらいいるか。
供給はその商品をどれぐらい作っているか。

この二つを比較し、需要が多ければ商品の値段は上がり、供給が多ければ商品の値段が下がります。

需要と供給が重なったところが「均衡価格」です。
値段が釣り合った状態ですね。
ちなみに給料にも同じことが言えます
例えば医者は給料が高いですよね。
それは医師免許を持っている人(供給)が少ないからです。

逆に給料が低い職業は需要が供給を上回っており、給料が少なくても働いてくれる人が大勢いるので低くなるんです。

就職活動で会社を選ぶ際は、その会社の産業の現状と未来の予測をみて、需要と供給のバランスをみて決めたほうがいいと思います!
もちろん仕事は給料だけで決めるものでは無いので総合的に判断しましょう。


お金は共同幻想

お金好きですか?僕は好きです。
ある人は頑張って働き出世を目指し、ある人は夢と希望をもって起業したり、ある人は宝くじを買っています。

皆さんはそんなお金の歴史を知っていますか?
実はお金は幻想なんです…。

そんなことを言うと違和感を持つ人もいるかもしれません。
「いやいや財布にお金入ってるし、現実に存在するじゃん」という具合に。

ではまず、お金の歴史を見ていきましょう。

まずお金は物々交換から始まりました。
肉を持っている人と、魚を持っている人が持っているものを交換して成り立っていたんです。

でもこれだと問題がありました。
それは長期的に保存できないことです。

そこで長期に保存が可能な稲や貝、塩などが利用されました。

ここでも課題が出てきます。
肉や魚よりも長持ちはするものの、腐ったり、劣化したりしてしまうのです。

次は金や銀にしようという動きが出てきました。
それでできたのが金貨です。
これなら長期間の利用が可能です。

またまた問題がありました。
たくさん持ったら重いということです…。

そこで両替商という仕事が出てきます。
金貨をたくさん持っておくのは大変なので、両替商へ預けて保管してもらうという仕組みを作ったんです。

金貨を両替商へ預けて「預かり証」をもらいます。
引き出したいときは「預かり証」と金貨を交換してもらう。
これで金貨を大量に持ち運ぶ必要がなくなりました。

そうしていくうちに「預かり証」をお金にすればいいのではないかという流れになりました。
のちに紙幣となります。

そして両替商が集まって銀行ができました。
最初は複数の銀行がありましたが、後にひとつになり中央銀行となります。
そして中央銀行が金を保有し、その分の紙幣を発行することになりました。
これを金本位制といいます。

金本位制には欠点がありました。
それは「金の保有に合わせた紙幣しか発行できない」ということです。

発行数が限られているということは経済が発展しないということです。

そこで金の量に限らず紙幣を発行できるようにしました。
お金には日本銀行券と書かれてあります。
ただの紙なんです。

でも日本が発行している紙をみんながお金として信用しているからこそ、商品やサービスに変えることができる
だからお金として通用するということです。



「見えざる手」アダム・スミス

「見えざる手」って聞いたことがありますか?
イギリスの哲学者、倫理学者、経済学者であるアダム・スミスの言葉です。

“生産物が最大の価値を持つように産業の運営するのは自分自身の利得のためなのである。そうすることによって彼は他の多くの場合と同じく、見えざる手に導かれ、自分では意図していなかった一目的を促進することになる”

モノの値段は需要と供給によって決まります。
このバランスはおのずと調整されます
これを見えざる手と言ったのです。

自由な市場はすべてがうまくいくのか?

では本当に市場を管理せず、そのままにしておけばおのずと発展していくのでしょうか?
現在の状況は複雑です。

大きく三つのデメリットがあります。

①独占
厳しい競争により、経営体力の弱い企業は淘汰され、強い企業が市場を独占します。
一見「それはどうしようもないじゃん」と思いますが、ある市場を一つの企業が独占すると、あるとき値段を上げられたり、商品を購入できる場所が限られているとサービスの質が低下します。
独占企業が出てしますと市場が失敗してしますのです。

②外部性
企業に自由奔放にさせてしまうと環境に悪影響を与える化学薬品を放出したりして、大気や水が汚染されてしまいます。
企業としては、いちいち処理していたらコストがかかってしまうので環境はお構いなしに対応してしまうのです。
そのため政府が法律などの規制を作り管理する必要があります。

③情報の非対称性
非対称性とは、お互いに同等の立場ではないということです。
かつてアメリカの中古車市場でよく見られた現象です。

新車はすべての部品が新品なので不良品はあまりありません。
あったとしても交換してもらえます。

中古車の場合は見た目が綺麗でも、品質に大きな偏りがあります。
買い手にはそれが判断できません。でも売り手は理解している。
これが情報の非対称性です。

これでは買うときに躊躇してしまいます。
不良品を掴まされて逃げられてしまったら消費者は何も対抗できません。
そこで情報の非対称性がある場合に消費者を保護する必要がでてきたのです。

「資本家は労働者を搾取している」カール・マルクス

カール・マルクスはあの有名な資本論の著者です。
資本論は資本主義の分析をして、問題や課題を並べます。
その対策として社会主義を提案するという本です。
漫画はわかりやすくておすすめ。

商品には使用価値と交換価値がある

まず使用価値とはその商品を使用することで得られる価値です。
交換価値は何かと交換できる価値のことで、使用価値があるからこそ成り立ちます。

交換価値はどのように決まるのか、マルクスは考えました。
そこで出した結論が労働力です。

同じ労働量の商品同士だからこそ交換できるということです。
労働があるからこそ商品が生まれるのだから、労働力によって価値が生まれると考えました。

剰余労働が資本家の利益となる

資本家は労働者の労働力を活用して新しい利益を生み出し、その利益を投資して更なる利益を生みます。

では労働者に支払う賃金はどのように決まるのでしょうか。
どれぐらい商品を作ったかで決まるわけではありません。

労働力の再生産という言葉があります。
一日仕事をしたら疲れます。
そのまま連続で働くのはきついので、ご飯を食べたり、休息をとる必要があります。
そうすることでまた次の日から働くことができるのです

これが労働力の再生産です。
この費用が労働者に支払われる賃金となります。
食事や家賃など生活に必要なお金が労働力の再生産です。

新入社員は独身が多く労働力の再生産にお金がかかりません。
だから給料が低い。

年齢を重ねると結婚したり、子供ができたりしてお金がかかります。
だから給料が高くなるという理屈です。

さて資本家はしっかりと労働者に労働力を再生産するための賃金を支払っています。
でも利益を生む、なぜでしょうか?

労働力は必要労働と剰余労働に分けられます
必要労働とは自分の給料を支払ってもらうために必要が労働です。
でもすべてがそうではありません。
余る稼働があります。それが剰余労働です。

この剰余労働で生み出された価値はすべて資本家のものとなります。
これをマルクスは搾取といいました


資本主義は格差を生む?

資本家は剰余労働を増やしたいと思っています。
なぜなら資本家の利益が増えるからです。

労働者に対する給料は労働力の再生産費を払っていればいいので、必要労働を減らし、剰余労働の時間を増やせば資本家の利益は増えます。
そこで生産性を上げようとします

するとどうなるでしょうか?
生産性を上げるためには効率的に業務を行っていく必要があります。
できるだけ人の手を必要としないようにロボットを導入するなど自動化して必要労働の時間を減らします
結果、少ない人数でも商品を生み出すことができるようになり、失業者が増えるのです。

資本家は利益が増え、労働者は失業する。
これがマルクスが言った資本主義による格差です。

社会主義は失敗?

資本主義は格差を生むので、マルクスは社会主義を提唱しました。
社会主義とは労働に対する対価をきちんと整備するために国が管理・指導した通りに経済活動をします。
そのためインセンティブが無く、労働の意欲が低下し、生産性は上がり、新しい技術も生み出す必要がなくなりました。
その結果、経済は停滞するようになりました。

景気対策には公共事業がいい?ケインズ

ケインズは、イギリスの経済学者、官僚、貴族です。
1929年に世界恐慌が起こり、企業の倒産や労働者が失業し、税金を納める人が激減しました。
国のお金も無くなり景気が悪くなったのです。
そこでケインズは対策を考えました。

そこで編み出されたのが公共事業で雇用を作り出そうというものです。

政府がお金を出して道路を新設するなどの事業を依頼し、雇用を作ります。
雇用ができれば給料がもらえるので消費が増えます。
消費が増えれば各産業も豊かになり、税金を納める人が増えて政府が出したお金を回収できるという考え方です。

さらに貯蓄も増え、それを銀行に預けることで銀行は多くのお金を運用できるようになります。
そのお金を企業に貸し出すことでさらに景気が活性化します。

流動性の罠

世界の銀行の多くが金利を下げ、景気をよくするという方法をとりました。
日本もバブルがはじけた1990年代にどんどん金利を下げました。
しかし景気は伸びませんでした。

その理由は企業が投資をしなかったからです。
先行きが不安で将来に展望がないから投資を控えるような状態になったのです。
これが「流動性の罠」です。
この本ではまだまだたくさんの情報が分かりやすく解説されています。
経済について知りたいけど、全然わからない!という方はこの本を読まれるといいでしょう。

<今回参考にした本>