大人気の文庫化予測シリーズ。

今回は、ミステリ界の主要ランキングで三冠を達成し、今最も読むべき一冊として語られる櫻田智也さんの初の長編警察ミステリ『失われた貌』です。

「このミス1位」「文春1位」「ミステリが読みたい!1位」……。これほどまでの評価を得た圧倒的な話題作を、手に取りやすい文庫でじっくり味わいたいと願う方は多いはず。過去の正確なデータから、その時期をズバリ導き出します。

『失われた貌』ってどんな本?

本作は、『蝉かえる』で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した新鋭・櫻田智也さんが放つ、待望の書き下ろし長編です。

物語の舞台は、山奥で発見された無惨な死体。顔を潰され、手首を切り落とされたその遺体は、十年前から失踪していた「ある少年の父親」なのか、それとも恨みを買っていた「悪徳探偵」なのか。

不審者の目撃情報、警察への不可解な投書、そして新たな殺人事件……。周到に張り巡らされた伏線が、現在と過去を飲み込んで思いがけない方向へ膨らんでいきます。本を閉じた後にタイトルの『失われた貌』という言葉が全く違う意味を持って迫ってくる衝撃。ミステリに求める醍醐味がすべて詰まった、まさに「至高」と呼ぶにふさわしい一冊です。。

文庫化はいつごろか?

それでは、文庫化時期を予測していきましょう。

櫻田智也さんのこれまでの作品の実績から分析します。

作品名単行本発売日文庫本発売日文庫化までの期間
サーチライトと誘蛾灯2017/11/132020/04/212年5ヶ月
蝉かえる2020/07/132023/02/132年7ヶ月

新潮社における櫻田作品の傾向を見ると、2年5ヶ月〜2年7ヶ月という非常に安定したサイクルで文庫化されています。

今回の『失われた貌』の単行本発売日は 2025/08/20 です。

これまでのデータ(平均約2年6ヶ月)に基づき、私の予測は……

文庫化の時期は 2028/02/20 頃 と予測します!

三冠達成という歴史的な快挙を成し遂げた作品ですので、文庫化の際も大きな話題となるはずです。2028年の初春、寒さが和らぐ頃に文庫棚を賑わせることになりそうです。

文庫化の時期は 2028/05/15 頃 と予測します!

今日の一言:「顔」と「貌」の違い

本作のタイトルに使われている『貌』という漢字。一般的に使われる「顔」とは何が違うのでしょうか。

「顔」という字は、もともと「眉目の間の色つや」を指していました。対して『貌』は、姿や形、さらには「内面が外側ににじみ出た様子」を意味します。つまり、「顔」が物理的なパーツを指すのに対し、『貌』はその人の生き方や、隠しきれない本質までを含んだ言葉なのです。

山奥で見つかった「貌」を失った死体。それは単に顔を潰されたという物理的な事件だけでなく、その人物がそれまで築き上げてきた人生やアイデンティティそのものが剥ぎ取られたことを象徴しているのかもしれません。読了後、このタイトルの真意に辿り着いたとき、きっと背筋が凍るような感動を覚えるはずです。